お互いを誰よりも大切に想っている夫婦だけれど、セックスレス。
セックスをしなくても心が繋がっていて愛情がある関係が理解できる人なら、共感できる部分はたくさんあると思います。
私はかなり共感しました。
既婚者としては、2人の何気ない日常の会話や仕草に幸せが見えてほのぼのとした気持ちになれる一方で、夫婦なら当然ある日常のすれ違いや気持ちの読み違いにも、うなずきながら読めました。
2人の周囲の人間を巻き込んでいろいろな騒動が起こるのですが、内容的にはかなり面白く最後まで読むことができます。
それなのに評価が星3つなのは、読後感がいまひとつだからです。
穏やかな終り方なのに、私にはこの先の2人が幸せになる気がしませんでした。
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限りなくキョウダイに近いフウフ (幻冬舎文庫 こ 5-12) 文庫 – 2008/2/1
小林 光恵
(著)
- 本の長さ207ページ
- 言語日本語
- 出版社幻冬舎
- 発売日2008/2/1
- ISBN-104344410807
- ISBN-13978-4344410800
登録情報
- 出版社 : 幻冬舎 (2008/2/1)
- 発売日 : 2008/2/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 207ページ
- ISBN-10 : 4344410807
- ISBN-13 : 978-4344410800
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2004年11月21日に日本でレビュー済み
作者はあの「ナースのお仕事」「ナースマンが行く」の原案を書いた人で、表紙は「おたんこナース」でコンビを組んだ佐々木倫子とくれば、爆笑間違いなし。と思うよね、普通。でも違うんです。
ラブラブだけれどセックスレスの36歳同士の夫婦が、企てるキョウダイ化作戦と、それが周囲に巻き起こす波紋を描いています。本人たちがマジメに考えたことも、周囲から見ればおふざけとしか取られないもどかしさや、見当違いの非難に次第に追い詰められていく過程がリアル。徐々に明らかにされる「セックスレスになったきっかけ」も切ないです。結婚というしくみのなかで起こる男女の考え方の差、お互いの思いやりのすれ違いなど、結婚した者なら大なり小なり思い当たると思います。また、二人のとる行動に、曖昧なままの自分たちの生き方を脅かされたように感じ、突然攻撃という形に転ずる古くからの友人たち。彼らがそれぞれに抱える矛盾のスケープゴートとして、主人公たちは苦労して築きあげた平安な日常をなくしてしまいます。
ところどころに挟まれる二人の何気ない会話や触れ合いが、愛しいほどにささやかでつつましい。それだけに、二人が出した結論、「キョウダイになる」という選択が本当によかったのか、考え込まざるを得ません。些細なボタンのかけ違いが作り出した平安を守るより、二人は本音でぶつかる必要があったのではないか。でも作中では、その可能性に気付きながらあえてそこに目をつむり、安定したつながりへと移行していくわけです。でも、そこにある「ひずみ=意識的に無視した二人の誤解」は解消されたわけではないから、この後二人には静かな不幸が始まるのではないか、と思わせます。決して良い読後感ではないですが、読んでよかったです。
ラブラブだけれどセックスレスの36歳同士の夫婦が、企てるキョウダイ化作戦と、それが周囲に巻き起こす波紋を描いています。本人たちがマジメに考えたことも、周囲から見ればおふざけとしか取られないもどかしさや、見当違いの非難に次第に追い詰められていく過程がリアル。徐々に明らかにされる「セックスレスになったきっかけ」も切ないです。結婚というしくみのなかで起こる男女の考え方の差、お互いの思いやりのすれ違いなど、結婚した者なら大なり小なり思い当たると思います。また、二人のとる行動に、曖昧なままの自分たちの生き方を脅かされたように感じ、突然攻撃という形に転ずる古くからの友人たち。彼らがそれぞれに抱える矛盾のスケープゴートとして、主人公たちは苦労して築きあげた平安な日常をなくしてしまいます。
ところどころに挟まれる二人の何気ない会話や触れ合いが、愛しいほどにささやかでつつましい。それだけに、二人が出した結論、「キョウダイになる」という選択が本当によかったのか、考え込まざるを得ません。些細なボタンのかけ違いが作り出した平安を守るより、二人は本音でぶつかる必要があったのではないか。でも作中では、その可能性に気付きながらあえてそこに目をつむり、安定したつながりへと移行していくわけです。でも、そこにある「ひずみ=意識的に無視した二人の誤解」は解消されたわけではないから、この後二人には静かな不幸が始まるのではないか、と思わせます。決して良い読後感ではないですが、読んでよかったです。
2004年7月29日に日本でレビュー済み
親子でもなく、夫婦/恋人でもなく、友達でもない、そんな関係をどう名付ければいいのか?マジメに考えた二人の結論と、余韻の残るラストシーンに考えこんでしまいました。深刻なテーマを、淡々と、ユーモラスに描いていて、周りの人物像もリアルです。
夫婦って一言で括っていても、内実はそれぞれで、いつのまにか不思議な位置関係で安定してしまった場合に、それを型にはめずにどう認めていくか?等身大な主人公の悩みに引き込まれました。表紙の絵も、作品の二人のイメージぴったりでよかったです。
夫婦って一言で括っていても、内実はそれぞれで、いつのまにか不思議な位置関係で安定してしまった場合に、それを型にはめずにどう認めていくか?等身大な主人公の悩みに引き込まれました。表紙の絵も、作品の二人のイメージぴったりでよかったです。